Sunday 12 December 2010

12月12日 シラノ・ド・ベルジュラック

東京オペラプロデュースによるフランコ・アルファーノの「シラノ・ド・ベルジュラック」の日本初演がありました。日本初演に立ち会った(正確には昨日11日が初演の当日)という外はコメントのしようがありません。大隅智佳子が一人だけ気を吐いていましたが、そもそもオーケストラがかなりの大音量で演奏する(特に第1幕)ので、歌手陣はがなり立てるしかない様子でした。中劇場ではあんなに音を出して弾かなくても十分大きく聞こえます。そのため多くの歌手は声を出すことに気を取られたのか、発音は全然フランス語ではないし、フランス語らしくもない。発声も無理をしているように思われました。予習にスカラ座の古い録音(1954年、イタリア語版)とドイツの地方劇場の新しい録音(2002年)を聴きましたが、これらの抑揚ある音楽とは比較にもなりません。

演出はト書きをなぞるだけで、それ以上の工夫はなし。関係者が多いのか、観客のマナーも今一つよくない。上演中に喋るなんて親の顔が見たいですね、ご存命なら。

2010年12月12日15時開演
新国立劇場中劇場にて

東京オペラプロデュース
フランコ・アルファーノ「シラノ・ド・ベルジュラック」
指揮:時任康文
演出:馬場紀雄
シラノ・ド・ベルジュラック:内山信吾
ロクサーヌ:大隅智佳子
クリスティアン:三村卓也
ギーシュ伯爵:秋山隆典
カルボン:村田孝高
ル・ブレ:峰茂樹
ラグノー:和田ひでき
家政婦:和田綾子
リーズ:小西美緖
ヴァルヴェール:岡戸淳
リニエール:白井和之
モンフルリー:八木清市
東京オペラフィルハーモニック管弦楽団
東京オペラプロデュース合唱団

No comments:

Post a Comment